ツーリングレポート北海道篇 第3回


 8月11日の出来事 その1

最北端着 〜すごいんですよ!〜
宗谷丘陵の雄大な景色に感動しつつ、クッチャロ湖へ


宗谷丘陵

主なルート(左上地図の青ラインが今回ご紹介のルートです)
稚内森林公園→(国道238)→レッドバロンバイクステーション→(国道238)→(道道889)→宗谷丘陵・宗谷岬→(国道238)→道の駅・さるふつ公園→(国道238)→クッチャロ湖→(国道275)→マウントピネリ→・・・その2へつづく

目が覚めて時計を見るとまだ朝の4時半。
昨夜寝た時間が寝た時間なもんで、まあおじいちゃんみたいな健康的生活ということで。寝覚めも良く快眠と思われます。テントのチャックを開けて外を眺めて見ると雲がかなり多く、太陽は見えない状況。なおかつ風が少し強いかなーと。
ただ雨ではない。それが大事。雨の中テント片づけるのって大変そう。やったことないんでわからないですが・・・。

まずは朝飯をば、ということで家から用意してきたシリアルに昨夜稚内のセイコーマートで買った牛乳をかける。後はコーンスープとコーヒー。これで十分腹は満足。ワタシにとっては初の自炊。自炊といってもお湯を沸かすだけの行為なわけでかなりのプチ自炊ですが、何だか新鮮で楽しい。ちなみにガスバーナーは会社の若者に借りたものです。火を使うだけで、これまで体験した野宿と違ってアウトドアな感じがしてしまう。

外に出て辺りを見回すとすでに出発のためにエンジンをかけているライダーさんやら、のんびりとイスに座って公園から海を眺めている人、片づけをしてる人、様々なわけですが、ワタシもちんたらと出発の準備に取りかかる。さて、昨夜無造作に広げたテント。どうやってしまわれてたかなーと少しばかり途方にくれていると、すぐ側で同じテントの人がテキパキと片づけをしている。それを横目に見つつ、同じようにテントをたたんで見た。上出来でした。ワタシはモンベルのムーンライトテントを購入したわけですが、以前ツーリングでテントを利用したときは友人からダンロップの一人用テントを借りて野宿してました。テントの形がダンロップのモノと同じだったので、側の人のを参考にしつつ、片づけ方を思い出したというのもあります。
それにしても何だかいつまでたってもワタシの荷物は片づきません。周りでは明らかにワタシよりも遅く起きた人たちがどんどん出発して行っているというに・・・。ワタシはこのとき何となく思いました。アウトドアの慣れ・不慣れは、この片づけのシーンで如実に差がつくものではないかと。
ワタシが出発したのは7時半。3時間ですぜ。おかげで起きたときは涼しかった気候も出発するときには日差しもあり良い感じになってきました。こうしてワタシは、この「片づけの時間短縮」をひとつの課題とし、今後のキャンプに臨むこととなります。

そんなわけで出発です。稚内森林公園のキャンプ場はかなり高台にあることもあり、市街に降りる際に見える稚内港の海が、朝日を浴びてキラキラとしており、朝から気分爽快。


宗谷岬へと続く国道238。

まずは最北端・宗谷岬を目指して国道238を海沿いに走ります。道中レッドバロンのバイクステーションへ立ち寄り、記念Tシャツをいただきました。まだ朝早かったので、もらえるだろうかとも思ってましたが、いただきです。まあ日常で着るのは抵抗あるプリントですが、記念ですから。バイクステーションは、以前九州ツーリングをした際には結構お世話になりました。えらい快適だったもんで、そこを根城にいろいろ回ったりもしたもんです。当時はまだ知名度も低く、1000円で泊まれたのですが、今は2000円。高くなってしまいました。


レッドバロンでもらったTシャツです。

ツーリングマップルを見たところ、宗谷岬の手前に「宗谷丘陵」という場所がオススメスポットとなっており、せっかくなんでここに立ち寄ってから行こうと岬の先端手前で右折、道道889へ。そして・・・宗谷丘陵!すごいんですよ、ここは。ワタシはもちろん10年前、ごく当たり前のようにこの場をスルーしたわけですが、なんてもったいないことをしていたのだろうかと、つくづく当時のワタシに文句たれました。なんといいますか、景色を眺めて思ったのは「ラピュタみたいだなー」。何かパズーとかどっかで鳩とか飛ばしてラッパ吹いてそうな、そんな世界でした。なだらかな丘陵を雲が陰を作っているこの陰影といいますか、それがまた広大な感じを醸し出しており・・・もううまくいえないです。
感動に浸りつつ、次なる目的地、目前にせまった最北端・宗谷岬へ向かいました。

宗谷丘陵。おだやかで雄大な景色です

牛もいるぜ!

さすがのワタシも宗谷岬は前回の記憶が残っており、何となく懐かしい気持ちになりました。そしてここはバイクがいっぱい。観光客もいっぱい。まあ日本の一番北ですから。皆様順番に、最北端のモニュメントの前で記念撮影をしており、もちろんワタシも。お土産屋さんでステッカーなどを買いつつ、さてそろそろ出発しようかなーと思っていると、ワタシの「春日部」というナンバーが気になったライダーの方(ZZR1100)が声をかけてくれました。めちゃくちゃワタシと地元の人。バイクを5台所有しているという何とも羨ましい人でした。今日は帯広まで走り、最後は札幌で友人とどんちゃん騒いで帰るという。ちなみに前日はワタシと同じ稚内森林公園でテント張ってたらしいです。なおかつ昨日納沙布岬でみかけた方もチラホラ。北海道走ってると、同じ人良く見るんですよね。
ホクレンの旗ではない黄色の旗をネットに刺して走っているバイクをよくみかけたのですが、最北端の旗だということで謎がとけました。確か10年前来たときは水色だったかな??


宗谷岬です。一番北です。

さて、ライダーの方々ならご存じの方も多いかと思われますが、岬の側のガソリンスタンドで給油すると証明書がもらえます。また、ホクレンで給油すると最北端の印のついた旗をもらえます。どちらで入れようかと悩んだのですが、まあ旗はあるから証明書をもらおうかな、ということで出光へ。前回はこういう細かいイベントチックなことは何も知らず、後で知り合った人に聞いて「しまったなー」とよく後悔したりもしました。それに比べれば周到な情報収集のもと、ツーリングは展開しているのでした。

昨夜ワタシは風呂に入ってないわけです。
ということで、結構汗かいているは、海沿い走れば潮風に当たるはで、確実に汚くなってきており、風呂願望が高まってきました。ツーリングマップルやら0円マップやらをにらみつつ、近くにどこかよいところはと探してみると国道238の道沿いに「さるふつ公園」という道の駅があり、そこには風呂が、ということで目的地は決まりました。
もう陽もしっかりと出ており、暑いくらいの中、国道238をひたすら走り10時前にさるふつ公園に到着。ここはキャンプ場もあり、非常に広く、テントを張る場所としてはえらく快適そうな道の駅でした。
早速敷地内の風呂へ。
時間が早かったこともあるせいか、一番風呂でなおかつ一人。結構贅沢だ、これは!と感激しつつ温泉を堪能。しばらくしてると一人の老人が入ってきて、話を聞くと埼玉県の鴻巣で終戦を迎えたそうで。生々しくも壮絶な話でした。空襲とかも体験したとか。

ワタシが出るとちょうど家族連れなども入ってきたりして、タイミングよかったなーと思いつつ、いやいやさっぱり。できることならやはり風呂にはその日の終わりには入っておきたいもんです。

次に向かうはクッチャロ湖。国道238を海沿いから少し陸側に折れ、何も考えずにひたすら走っていると再び海沿いに。あまりにも快適なもんで、うーむ、まだ着かない?と思いつつも、信号ないわ、停まるきっかけもなく走り続けていたわけですが、どーもおかしい。途中で浜頓別の市街を抜けたわけですが、クッチャロ湖レベルなら案内看板くらいは当然出ているだろうと走っていたのが間違いでした(見逃しただけかも)。気付くと10キロ近くオーバーしており、停まるきっかけを与えてくれたのは、下の写真でした。何だありゃ?と。

ウソタンナイ砂金採掘公園の案内。
目がとまりました。

場所を確認し浜頓別に戻りクッチャロ湖へ。
どでかい湖でした。テントを張っている人もたくさんいたわけですが、そんなにおもしろみもなく早々にその場を去ることに。強いて言うならば、テント張っちゃいけない場所でキャンプしてた人が撤去命令されていたのが印象的でした。ルール違反はいけませんね。
これまでの景色があまりにも感動的だったせいか、少しばかり感覚が麻痺してる感じが。この湖だって、普通に考えれば素敵な景色です。

クッチャロ湖。でかいっす。

さて、ここいらでワタシには迫られた選択がありました。
それはこのまま海沿いを走り知床へ行くか。それとも名寄のひまわりを見に行くか。当然内陸へ入ってから知床を目指すとなると、それだけ時間が取られるわけで、14日に千歳に戻る際に少しばかり無理が生じる可能性もでてきます。
ワタシはひまわりを選びました。
実は前回、ワタシが「行っておけばよかったなー」と後悔した場所のひとつが「ひまわり畑」だったのです。多少無理が生じるかもしれませんが、やっぱり行きたい!ということで決定。
ワタシはあまり花とかって興味ないのですが、多分ひまわりって好きです。町中とかでも咲いてると必要以上に目にとまりますから。単純にでかいからでしょうか・・・。
目的地は名寄の「智恵文ひまわり畑」となると、その途中で昼飯の時間。道中何かないかなーと、再びツーリングマップルと0円マップを眺め、「マウントピンネ」というラーメン屋が場所的には良さそう。

稚内から走り続けた国道238に別れを告げ、今度は国道275で南下。海の景色が山に変わります。海だの山だの湖だの何だのと、1日の内でいろんな景色が楽しめるっていいもんです。

マウントピンネには昼過ぎに到着。店内は地元の人?とライダー、チャリダーが入り交じり、壁中にはライダーの写真が所狭しと飾られている。そんな店内。早速「ライダーメン」を注文。


ライダーメン。
チャリダーメンはもっと量多いっす。

少しばかり待ち時間がありましたが、すごいのが出てきました。写真では見ていたわけですが、うーむ、ボリューム満点だ。チャリダーメンはさらに上を行くという。ありえない量です。食べきれるか心配でしたが無事完食。ちなみにこのお店ではライダーさんは記念撮影してもらえます。なおかつ帰り際、店の隅でもだえ苦しみつつラーメンと闘ってる若者がいたので、店員さんに話しを聞いたところ「もう1時間以上チャリダーメンDXを食べてる」ということでした。若いってすばらしいっす。
マウントピンネで帰り際に小さな袋包みをいただきました。その中にはステッカーやらお菓子やらが。やや感激でした。


北を制覇!

BEFORE