ツーリングレポート北海道篇 第7回


 8月14日の出来事

ソロ最終日ミラクルな再会
忠類から襟裳岬へ。後は千歳に向かいつつ立ち寄り、立ち寄りです。


えりもの黄金道路

主なルート(右上地図の青ラインが今回ご紹介のルートです)
道の駅・忠類→(国道236)→(国道336)→フンベの滝→(国道336)→望洋台→(国道336)→(道道34)→襟裳岬→(道道34)→(国道336)→(国道235)→道の駅・みついし→(国道235)→(道道71)→二十間道路桜並木→(道道71)→(国道235)→道の駅・サラブレッドロード新冠→(国道235)→(道道209)→サラブレッド銀座PA→(道道209)→(国道235)→(一般道)→日高ケンタッキーファーム→(一般道)→(国道237)→義経神社→(国道237)→(国道235)→(道道259)→ほか弁駐車場→(道道259)→(国道国道276)→(国道453)→支笏湖→(国道453)→(道道16)→(国道36)→千歳の宿

5時30分に起床。5時台に目が覚めたわけですが、いつもは4時台、ということを考えると、やや疲れが溜まってきたかもしれません。
早々にテントの全室にて朝食。いつもと同じようなもんですが、パン・コーヒー・コーンスープ。おきまりです。食後に外に出てみる。雲がかなり厚い!これまでで一番「イヤ」な天気。
いつものキャンプ場だと、これくらいの時間では動き出す人も結構いたりしたのですが、ここの朝は遅いのか周囲に動きが見られません。
出発の準備は1時間30分で終了。最短記録です。キャンプ生活最終日にて記録も更新。成長しましたよ、ほんと。それにしても不思議なことに、今朝はテントが全然濡れてない。いつもなら夜露で朝はびしょびしょなのに。何ででしょうね。木の下にテント張ったからかな。

7時に出発。
見回したところ2番目。近くにテントを張っていた「隼」さんが1番でした。どうでもいいですけどね、出発順位なんて。

ウェアのインナーを外しての走行は結構涼しい。 本日は襟裳岬を回って、最終的には千歳まで行かねばなりません。まずは国道236を南下、そしてえりも町へ向かう国道336へ。海沿いの道に入ると寒くなってきたので、インナー装着。そして「黄金道路」スタート。


黄金道路の入り口。霧がすごいっす。

スタート・・・スタートはいいのですが霧がとにかくすごい。景色なぞ何も見えないっす。道中「フンベの滝」に寄ってみましたが、うーむ、ややしょぼいぞ。みんな素通りしていくぞ、ここ。道の情景なぞも語りつつ話を進めて行けば、そりゃ臨場感もでるんでしょうが何も見えないっす、とにかく。なおかつ寒い。覆道がたくさんある。この覆道の隙間から海が見えるのでしょうが、この日は真っ白。
望洋台の手前には、結構長いトンネルがあったわけですが、このトンネルが長いこと。なおかつすごい寒い。四国へ行った時に走った「寒風山トンネル」を思い出しました。寒いので「さみぃー!」と叫びながら走ってみる。
望洋台は晴れていれば気持ちのいい場所を彷彿させるわけですが、やはりここから見えるのも霧・霧・霧。
うーむ、イマイチ、と思いつつ走る。霧によってシールドに水滴が付き前が非常に見にくい状況。走りつつグローブで擦ったりもしますが、あまり意味もない。あまりにも見にくいのでたまにシールドを上げてみるけども、眼鏡なもんで同じ結果に。シールドに傷が多いこともあり、このような状況は非常に厳しいっす。厳しいというか危ないっす。

望洋台から来た道を振り返ってみる。

国道336から道道34に入り、さらに海沿いを走り岬の突端を目指します。ここから更に寒さは増しますが、草原に囲まれた風景の中を走るのは非常にのどか。百人浜展望台に寄ってみたけども、9時からあがれるようで少し早かったために上がれず。引き続き襟裳岬を目指して走ります。

襟裳岬に到着すると、パーキングの手前に入る小道が。「この道走れば先っぽまで行けたりするかな?」と期待して行ってみるがさすがにそんなに甘くはない。普通にパーキングへとバイクで。隣に停車していた地元のおじさんが「手前の道から岬の突端の側までいけるぞ」という情報をいただく。でもさっき行ったけども無理だったぞ・・・と思いつつ、再度行ってみる。すると、バイクを停めるところがあるにはありました。ここのことを言ってるようだ、ということでそこに停車して岬を散策。
うーむ・・・見えんぞ。白いぞ・・・。階段を登ったり降りたりと、上下運動が意外に多いこの岬。くたびれました。

襟裳岬からは・・・何も見えません。

早々に岬を後にして再び道道34で苫小牧方面へと進んで行きます。道道34から国道336に入った辺りで雨を感じる。霧かと思っていたのですがこれはどうやら雨だった、ということでカッパ出動。このツーリングに来る前に購入したこともあり、雨はイヤだけども一度は試してみたいとも思ってはおりました。といっても大雨というわけでもないので、威力を試すほどのモノでもなさそうですが。
ちなみにえりも町は非常に寒いのですが、さっきまで散策していた岬は空気がぬるかった。不思議です。
正直今日の一番の見所と考えていた襟裳岬がこんな状況だったこともあり、後はツーリングマップルを眺めつつ立ち寄れそうなところに行きながら千歳を目指すことにしました。

国道336を走りつつ、近場の「親子岩」やら「ローソク岩」と言われる岩でも少し眺めて行こうかとも思ったんですが、霧が濃くてこれまたぼーっとした影しか拝めず。ローソク岩は前回は見た記憶があるんです。ということは前は晴れてたかな。

日高に入ると「馬」をアピールする看板やらが見られるようになりました。競馬とかに全然興味のないワタシ。ふーん・・・という感じで通り過ぎて行きます。国道が336から235になり、道の駅・みついしで休憩。この辺りではもうすっかり雨も上がり、というよりも降ってなかったようで、路面も乾いてました。天気は相変わらず雲が厚く覆ってはいましたが。
結構涼しいと自分では思いつつも、逆方面から来るライダーの身なりはTシャツのみなど、非常に軽装。先に進むと気温が上がってくるかな?すっかり乾いたカッパを片づけていると、XL223の若者から声をかけられた。
「エリモ方面からですか?」
ということで、これから襟裳岬へ向かうなら、ここでカッパ着ちゃった方がいいと思いますよと、少しばかりオススメしてみる。
お礼を言われ、彼は道の駅にあるコインロッカーで洗濯して、風呂もついでに入ってから行きますということ。この辺りにはあまり温泉がないという。確かにこれまで走ってきた地域には、どこ行っても何かしらの温泉はあったように思うのだが、ツーリングマップルやら0円マップを眺めて見ても、この道南には温泉マークがあまり見られない。この辺での野宿となると風呂探すのに少し苦労するかもしれまん。

道の駅・みついしを出て新冠を目指します。ツーリングマップルのオススメスポットということで「二十間道路桜並木」が書いてある。桜・・・かなり季節ハズレなのは良くわかりますが、せっかくだから立ち寄ってみることに。
国道235を走り相変わらず海沿いを進んで行くわけですが、所々の道が結構混んでいる。日曜だからなのかそれとも元々混む道なのか。明日以降のルートが少しばかり気になります。やはり北海道の中でも東や北とこの辺りの環境だと、交通状況ひとつとっても全然違うようです。思ったよりも先に進めなくなったりするだろうか。何せ明日からは宿が決まっているだけに「今日はここまで」というわけにもいきません。
そんなわけで桜並木ですが、やっぱり桜ないとダメでした。残念。
その後道の駅・サラブレッドロード新冠へ。ここがまた凄まじい混み具合。バイク停めるとこないっす。仕方なく歩道の隅っこへ。昼時だったこともあり何か食べようとも思いましたがどこも人だらけ。こりゃダメだ。芋団子だけ食べて出発。その隣にあるホクレンで給油。やっとこさ黄色の旗をゲット。無事に全色揃いました。

新冠というとサラブレッドの町ということになるんでしょうね。道の駅から少し走り、道道209に入ったところに「サラブレッド銀座PA」という、牧場を見下ろすパーキングがあったのでちょっと寄ってみる。
馬は遠くから見ても面白くないなー、というのが感想だったりしますかね。多分馬が好きな人は、過去の名馬やら何やらがいる牧場目指して進むところなんでしょうが、あんまし興味もないワタシ。
そこで青森ナンバーのアメリカン乗りのお兄さんが声をかけてきてくれました。これまでのキャンプ場について辟易してる様子。
「人やら家族やらばっかでもうキャンプする気がしない」と愚痴ってました。ワタシはというと、不思議なくらい人気のないキャンプ場やらも転々としてきたこともあり寂しい気持ちもありましたが、確かに賑やかで騒がしい環境よりは、静かなことの方が幸せだったか、と思いなおしました。新冠を後に再び国道235を走ります。「サラブレッド街道」という名前が付くこの道。確かにきれいな馬がいる牧場を眺めながら走れるのは楽しい。どこかで一枚くらい馬の写真を撮ろう、どこで撮ろうか・・・と思いつつ走っていると、サラブレッド街道が終了してしまいました。無念です。


サラブレッド銀座PAにて。

こんな巨大壁画がありました。

昼飯も食えないままに先に進んで行きます。混んでるんですよ、どこも。この先にはちょっとばかり寄りたいところがありました。それは「義経神社」。実は前回来たときにもこの辺り走った際に興味はあったのですが、当時一緒に走っていた若者がかなり面倒臭がったこともありスルーした場所だったのでした。時間もありそうだし寄ってみることに。
道中、国道235を走っていると、「日高ケンタッキーファーム」の看板が目に入りました。どこかで聞いたことのある名前、と思いツーリングマップルを見てみると、オススメスポットに書いてある。で、ここって一体なんなんだろう・・・と思いちょっと行って見ることに。牧場に囲まれた道を走っていると、サラブレッド銀座ではないのでサラブレッドじゃないのかもしれませんが、馬がいたるところに見られます。それも近いぞ。途中バイクを降り、やたらと活発に活動する馬に首っタケ。ずっと眺めてしまいました。よく走るし、こっちに向かって歩いて来ては、突然踵を返してパカラッ、パカラッと去って行ったりと。見てて飽きない。それも2頭でじゃれたりと。牧草を食べてる馬は見飽きたのです。活動してる馬!素敵です。馬に癒された後、日高ケンタッキーファームへ行ったわけですが、何かよくわからんかったです。家族とかで楽しむ場所でしょうか。お金かかるし、一人で来てどうこうという場所でもないようなんでスルーしました。


この子たちったらよく走ります。

再び国道235に戻り、右に曲がって国道237へ。ここを進んで行けば「義経神社」に到着するわけですが、その前に腹が・・・。ということで途中にあった食堂へ。すごいハーレーが2台ほど停まっており、中へ入ると老夫婦とその友人。かなりご年輩に関わらずみなさんでツーリングということなんでしょう。いいもんですね。
さて、ここは「平取町」というのですが、「平取牛」というのが有名らしい。そのお肉の入ったカレーを食べてみた。たまに口の中に柔らかい感触が・・・これが平取牛だろうか・・・。カレーに入っちゃうとよくわからんですな。
食後「義経神社」へ。義経と言えば現在大河ドラマにて放映中。ということで恐らくこの地域にしてみれば、今が一番旬だと思われます。神社っつーてもまあ普通の神社か・・・。結局のところ、義経はここまで本当に来たんでしょうかね。ワタシは歴史が好きなもんで、その辺りには非常に興味があったりはしますが。


奥に見えるは義経神社!

来た道を戻り、再び国道235へ。大分都会な雰囲気になってきました。この辺りで旗をたくさん刺して走っているバイクは、帰りの船に向かってる人たちだろうなーと感慨深く眺めてみたりしつつ、 時間もあるので最後に支笏湖でも見てから宿へ向かうことに。日高自動車道と国道235が併走している辺りを走っていると、沼の橋ICの信号で赤。前に停まっているバイクがW650。お、仲間だ仲間だと、勝手な仲間意識を持って後ろから眺めていると、黒いメット後頭部に「倍倶人」のステッカーが。
「ん・・・んんんんん!!!」あれはまさかと思い凝視していると、相手もミラー越しにこちらを確認!
「あぁぁぁぁ!!!」
再会です。
最初は関越の赤城SA。最後は小樽の船の中でお別れを言ったW乗りの彼です。掲示板にも書き込みいただいた「大ちゃん」です。
こんなピンポイントで再会するとは!確かに北海道では同じ人はちょくちょく見かけたりもしますが、同じようなルートを回っていれば行くポイントは似てきてもおかしくないわけで、そういう意味では再会することは決して珍しくないのかもしれませんが。それでもやはりミラクルを感じます。彼は今日、苫小牧から本州へ渡るということでした。近くの弁当屋の駐車場にて記念撮影なぞをし、再度お別れとなりました。
うーむ、それにしても。見た目が若かったのですが、タメでした。ワタシが老けてるだけなのか!?どっちなんだ!?どちらかというと「ワタシが老けてる」方が濃厚か!?


記念撮影でっす!

ミラクルな再会に気分を高ぶらせつつ、苫小牧の市街から支笏湖へまっすぐ延びる国道276を走り支笏湖へ。どでかい支笏湖は、湖畔から眺める程度で、上から見下ろすとかができる場所はないようです。少しばかり湖畔を散歩がてら歩いて見た。家族連れ、カップル、外国人と、観光スポット言うことなのか、結構人でにぎわっている。逆にライダーの姿はほとんどない状況。やはり天気が良ければなーという景色だったりします。これまでが恵まれすぎていたわけですが、こうやってどよーんとした天気も、長くいればいるほど普通にあったりするもんですからね。

支笏湖。

5時になったので、千歳の宿へ向けて出発。千歳へ伸びる道道16を走り、30分もすると宿に到着。千歳というと「空港」というイメージがあるわけで、街並みに関しては何の想像もしていなかったのですが、思った以上に静か・・・というかさびれた感じがしました。ちょっと上がれば札幌とかがあるわけで、向こうのにぎわいはすごいことになってるんだろうなーというのを思うと、この寂しさはなんでしょうかね。嫌いじゃないですけどね、こういう雰囲気は。
宿のすぐ側の食堂で晩ご飯。かなり暇だったようで、店内に入ってもご主人寝てるし・・・。最初普通にイスに座って寝てるから常連さんとかかと思ったのですが、ハッっとして「いらっしゃい」。ということでお店の人だとわかりました。
晩ご飯を食べて、今度は近くのコインランドリーで溜まった洗濯を洗いにに。ここは喫茶店が奥にあり、その手前でコインランドリーをやっているというスタイルです。ゴミゴミとした雰囲気と、マイ・洗剤がたくさん置いてあります。中に入ると奥からマスターが出てきて華麗に利用方法を説明してくれました。「華麗」という言葉が良く似合う、ほんとそんな説明でした。
10時40分。彼女が到着。空港に迎えにも行かないひどい男なわけですが、無事にやってきてくれました。
そんなわけで、次回よりタンデム編、ということになります。


<8月14日の走行距離・・・367キロ>


えりもにあるフンベの滝

BEFORE